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受精卵凍結から出産、累計21万人に 体外受精の主流に

 体外受精させた受精卵をいったん凍結保存したうえで生まれた赤ちゃんの累計が国内で21万人に達し、体外受精による出産のほぼ半数を占めたことが、日本産科婦人科学会が15日に公表した統計でわかった。生命を「一時停止」する技術ともいえる受精卵凍結には、かつて慎重論もあったが、妊婦の負担を軽減する観点から普及が進み、体外受精の主流となっている。

 この日公表された2014年の体外受精の治療成績によると、この年の体外受精で生まれた子どもは4万7322人(累計43万1626人)で過去最高を更新、うち8割近い3万6595人(累計21万4194人)が凍結を経て生まれた。ほとんどは受精卵を凍結したケースで、卵子の段階で凍結したケースが16人いた。14年には全国で約100万人の赤ちゃんが誕生しており、21人に1人が体外受精で、27人に1人が凍結保存を経て生まれた計算になる。

 体外受精は1983年に、凍結保存された受精卵では89年に、国内初の出産が報告された。体外受精はかつて、妊娠率を高めるため複数の受精卵を子宮に戻していたが、双子や三つ子につながりやすく、妊婦の負担が大きい。そのため現在は原則、受精卵1個を戻し、残りは凍結保存する。

 採卵後すぐに受精卵を戻すと、採卵のための薬の副作用で起こる卵巣の腫れが悪化することもあり、いったんすべての受精卵を凍結するケースも増えている。受精卵を凍結・融解させる技術の改良や普及も進み、日本は世界的にみても凍結する割合が高いとされる。

 凍結を経て生まれた子どもについては自然妊娠の場合に比べ、出生時の体重がやや重めという報告がある。統計をまとめた国立成育医療研究センター周産期・母性診療センターの齊藤英和・副センター長は「凍結技術が子どもを望むカップルに恩恵となっているのは間違いないが、安全性の検証はこれからも必要だ」と話す。(編集委員・田村建二、福宮智代)

出典:朝日新聞

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